クシバタンポポ |
島根県内に自生する黄色の在来種タンポポはこのクシバタンポポ(Taraxacum pectinatum)とヤマザトタンポポが大部分を占めています。
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総苞外片はこぶ状。また茎の上部に綿毛のような蜘蛛毛がみえる。 | |
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痩果は淡黄褐色または褐色、紡錘形 | 葉の切れ込みは深く、櫛の歯状になるのが特徴。 |
以下は新日本植物誌・顕花編:至文堂よりの引用です。 クシバタンポポ Taraxacum pectinatum 葉は多数、線状披針形、長さ10-30cm、幅3-4cm、鋭頭、羽状深烈し、裂片は線形、頂烈片は小型である。
花茎は多数で、葉より短いか同長、まばらに蜘蛛毛あり、上端に密毛がはえる。頭花は径3.5-4cm。
総苞は長さ約2cm、外片は密着し、小角状突起があるか、それがなく、白縁毛あり、卵型または卵状長楕円形、内片は線状披針形、辺縁は透明質、帯黒色。
痩果は淡黄褐色か帯褐色、長楕円形、長さ4.5mm、幅1.3mm、上部に刺状突起あり、他部には多少の瘤状突起がある。
--本州(富山県、近畿地方)、四国。
県内では主として比較的標高の高い寒冷な地域によく自生しています。そして形態的な特徴などから、クシバタンポポはエゾタンポポに近縁な種ではないかと考える研究者もあります。
森田の分類では、ヤマザトタンポポとクシバタンポポを同種とみなしていて、当Webでも以前は同一の種として取り扱っていましたが、最近の研究や、野外での観察比較から別種して取り扱います(2012/3/27追記)。
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