トウカイタンポポ
 タンポポの資料をネット検索していて、米子城跡の公園にケンサキタンポポ(T.ceratolepis)が生えているとの情報をみつけました。

 朝から雨模様と強風だったので、開花しているか心配だったのですが、現地に到着すると、運良く晴れ間が見えてきました。

 城跡に入ってすぐの石垣に囲まれた空き地に背丈の低いタンポポが見えたので、「まあセイヨウタンポポだろう」と思いつつ、総苞を確認。いきなり、ケンサキタンポポに遭遇しました(@@)/。



 実物をみてよくわかったのが、外総苞片の形。「総苞の3/5以上」と記載されていますが、開花している状態では、総苞とほぼ同じ長さのようにも見えます。

 2010年に実施された西日本タンポポ調査によると、この米子城跡にトウカイタンポポが自生していることが確認されましたので、このページに記載されている「ケンサキタンポポ」はトウカイタンポポと訂正いたします。(2012/11/3追記)

 外総苞片には大型の角状突起があります。これがケンサキタンポポの一番の特徴となります。内片にも突起があります

 花茎は緑またはわずかに赤みを帯びる、頭花の基部に綿毛がある。頭花は直径4cmで小花数は100-120。総苞は緑色で花時の長さ15-20mm。外総苞片は直立または密着し、総苞の3/5に達し、周囲に繊毛がある。角状突起が明瞭で長さ1.5-2.5mm。外総苞片は長卵型か2ら長針形で、長さ5-10mm、幅3-5mm。花弁は黄色で長さ22mm、幅2-2.5mm。花柱と柱頭は黒味を帯びる。



 早速写真をパチパチ。


城跡の周囲、特にテニスコートの近くには大群落があり、少しシロバナと帰化種があるものの、一面のケンサキタンポポでした。

 痩果を入手したかったのですが、時期が早かったのか綿毛をみつけられませんでした。



左が総苞の内片で、約16mm。右が外総苞片で長披針型、長さ約13mm。

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